CREATIVE SPORTS LABでは、6月24日(土)・25日(日)の二日間にわたって「超☆野球」開発プロジェクトDAY1・DAY2が開催されました。
6月24日(土)・25日(日):第1回ワークショップ ハッカソン(DAY1・DAY2)
7月22日(土)・23日(日):第2回ワークショップ ハッカソン(DAY3・DAY4)
9月or10月:審査により選出されたチームの作品発表会
という3ヶ月のスケジュールの中で、参加応募者約35名がチームに分かれ、アイディアを出し合い、議論を交わし、開発・試作を行い、一般の人でもプロ野球選手や漫画のようなプレイを体感できるような、今までの野球を超えた新しいスポーツとしての野球を創りだすことを目指します。
このプロジェクトは超人スポーツ協会と横浜DeNAベイスターズの共催で行われました。超人スポーツ協会理事・南澤孝太さんのオリエンテーションは、“超人スポーツ三原則”(1.すべての参加者がスポーツを楽しめる/2.技術とともに進化し続けるスポーツ/3.すべての観戦者がスポーツを楽しめる)の紹介から始まりました。
テクノロジーを活用してスポーツの裾野を広げる超人スポーツ協会の取り組みと、横浜DeNAベイスターズが掲げる“横浜スポーツタウン構想”・THE BAYS/CREATIVE SPORTS LABの目指すビジョンは重なる部分が多く、協力し合うことでより革新的なものが生み出せるという期待感が高まります。
まずはアイディエーションを行ない、野球がこうだったら良いな/こんなプレーをしてみたい/こんなものがあったらより観戦が楽しくなる、というアイディアを参加者全員で思いつく限り書き出します。投票で選ばれたアイディアを元に6チームに分かれ、まずは各チームで自己紹介などのチームビルディング。その後、参加者全員でスタジアム見学ツアーも行いました。
午後はさっそく、支給された野球道具や応援グッズを使いながら開発を行ないます。議論をじっくり深めるチームや、普段の研究や仕事で使用している機材を持ち込んで開発を始めるチームも。いつもは会議のために使われるTHE BAYSの3Fミーティングルームは、さながら研究室のようです。
DAY1夕方には全員揃って進捗共有を行ないました。審査員である、横浜DeNAベイスターズの井手正太郎からは、元プロ野球選手ならではのコメントもあり、明日以降の開発に大いに役立つ時間となりました。その後は、チーム間での協力体制の検討やアイディアのブラッシュアップが進む夜となりました。
二日目も朝から引き続き開発を進めます。今回ご協力いただいたファブラボ関内は、3Dプリンタやレーザープリンタなどの機材が揃っている上、THE BAYSから徒歩5分という立地で試作品制作の強い味方。機材の使用方法の説明を聞いて、開発を進めます。
夕方からは、中間発表。ライゾマティクスから齋藤精一さん、超人スポーツ協会から南澤さん、横浜DeNAベイスターズから木村洋太・前述の井手、が審査員となり、チームごとに2日間の成果をプレゼンテーション・体験会を行い、審査員からのアドバイスを受けました。
各チームの開発内容はコチラ!
超☆ピッチングチーム
誰でも彗星のような豪速球が投げられたら、というとてもシンプルな理想を形にしようとしたこちらのチーム。ラクロスのスティックとバネをかけ合わせ、柔道の背負投げの要領で遠心力をつけボールを投げる装置をプロトタイピングしました。次回ハッカソン(DAY3・DAY4)では横浜スタジアムの屋内練習場が使えるとあって、より思い切った試運転とブラッシュアップが期待できそうです。
超☆ボールチーム
バッティングにもピッチングにも必ず関わる”ボール”をより楽しいものにしたいというアイディアから始まったこちらのチームは、ジャイロセンサーと加速度センサーを内蔵することで球速・回転量によって色の変わるボールを試作しました。今後は、漫画の効果線によくある“ボールの残像”を出現させホームランのアーチが虹のようにくっきりと見えたり、球種によって七色に光るようにしたり…実現した時の事を思うと、プレーヤーでも観客でも楽しみな想像が膨らみます。
超☆バッティング×超☆予測チーム
誰でも簡単にホームランが打てることを目指して、スイングスピードを早くするバットの開発に加えて、人工筋肉を活用してバットを振る力を高めようとした超☆バッティングチーム。そして、カメラセンサーで球の軌道を予測し、その軌道をバッターに伝えることで確実なバッテイングを目指した超☆予測チーム。こちらは2つのチームを掛け合わせることでその相乗効果が期待されました。次回ハッカソン(DAY3・DAY4)ではバッティングの一連の動作を開発対象として協働することになりました。
超☆ファングッズ
同じキーホルダーを持つファン同士が近づくことでキーホルダーが反応したり、ファンがタクシーや街灯に近づくことで光の色が青色に変わる、というファン同士のふるまい・つながりが可視化されるアイテムを構想した超☆ファングッズチーム。球場外にも広がるアイディアは高評価だったので、DAY3・DAY4ではプロトタイプの作成に力を注ぎます。
超☆感客席チーム
超☆感客席チームは、観客シートに選手の動作や息遣いといった振動を伝えることでより臨場感あふれる観戦体験を目指しました。こちらはパブリックビューイング等での展開も期待されます。
街に広がる新たな観戦体験をトータルでコーディネートするという意味で、超☆ファングッズチームと超☆感客席チームはDAY3・DAY4では連携しながら、開発を進めることに。
終日大いに盛り上がった「超☆野球」開発プロジェクトDAY1・DAY2。次回、7月22日(土)・23日(日)のDAY3・DAY4では、いよいよ最終発表に向けた大詰めの開発となります。DAY4には同じく審査員の方々にお越しいただき、9月or10月の発表会に臨むチームが選ばれます。
今回生まれたアイディアがどのように形づくられていくのか、次回のイベントレポートをお楽しみに!
写真提供:南澤孝太/超人スポーツ協会
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