2019.6.24
【イベントレポート】5/27(月)
Sports × Creative × Women~女子野球から考える女性スポーツの未来~

  • CREATIVE SPORTS LAB

5月31日(金)~6月2日(日)の対東京ヤクルトスワローズ3連戦で行う女性向けイベント『YOKOHAMA GIRLS☆FESTIVAL 2019 Supported by ありあけ 横濱ハーバー』に合わせ、『THE BAYS(ザ・ベイス)』各フロアで「Sports × Creative × Women」をテーマに実施するイベントが開催されました!

5月27日のトークイベントでは、女子野球界を牽引するトップ選手たちと、彼女たちを支える運営側の方々、さらには横浜DeNAベイスターズ野球振興・スクール事業担当者が登壇。女子野球や女性スポーツの未来について、考えていることを存分に語ると同時に、これから女性スポーツをどのように盛り上げていけるか、白熱の議論が交わされました。

前半では、現役女子プロ野球選手の加藤優選手、磯崎由加里選手、みなみ選手、そして、日本女子プロ野球機構代表理事の彦惣高広氏が、女子プロ野球の「今」と「これから」について語りました。

積極的に新しいことに挑戦していく

近年盛り上がりを見せている女子プロ野球。男子のプロ野球の盛り上がりに追いつくべく、女子プロ野球は今年から新しい取り組みとして、シーズンごとに活動する拠点となる地域を絞ることで、集中的にその地域の人々に女子野球の魅力を知ってもらおうとしているとのこと。


▲「女子プロを盛り上げるためには、常に新しいことに挑戦していく必要がある」と彦惣高広さん。

「2009年に発足し、10年続けてきた女子プロ野球をさらに長期的に続けていく上で、今は新しいことに色々とチャレンジしたい、飛躍的させたい、という思いが一番にあって。結果を見ながら検証し、試行錯誤しながら続けていくことが大事だと思っています」

女子プロ野球にしか出せないアットホームさ

男子プロ野球にはない、女子プロ野球の魅力とは一体何なのか。それは、女子プロ野球が持つアットホームさだと彦惣さんは言います。

「女子プロ野球には、手作り感というのが確かにあります。スタジアムに来た時に、お客さんが感じるほっこりするような雰囲気は、選手たち自らがお招きするという気持ちから自然と生じているのだと思います」

その一方で、競争要素もあるべきだとも強調します。

「チームの独自性はもっと出すべきだと思います。今後リーグが発展するためには、より多くの地域が参入してくれるのが望ましいですし、応援の仕方やそれを競い合う事に、企業色をもっと出せばいいと思う。女子プロを全体として応援してくれているファンがとても多いですが、それぞれの球団の応援ももっと盛り上がると良いと思っています」


▲「ファンと選手が主役という球場づくりを目標としたい」とビジョンを語る彦惣さんと選手たち。

大好きな野球ができるのは、その舞台を作ってくれた先輩たちがいたから。

輝かしい活躍を見せている女子プロの選手たち。彼女たちの絶え間ない努力が成果に表れているのはもちろんながら、これまでにその環境を築き上げてくれた人がいるからこそ、今の自分たちがいるのだと、選手たちは口々に語ります。過去から引き継がれたチャンスを、未来へとさらに繋いでいくために、どんな思いがあるか伺いました。

磯崎選手
「私が高校生の時は、女子プロはまだ存在していなかったんです。だからこそ強く感じるのは、学生野球が終わった先に何があるかを考える上で、女子プロの存在はとても大きいということです」

加藤選手
「最近では、高校で女子の野球部を作ろうと精を出してくださる方が多く、そのおかげで小さいころから野球をやっている女の子たちが増えてきています。まず私たちは、そのロールモデルにならなければいけないと」

みなみ選手
「思い返してみれば、私は小学生のころから野球に携わるチャンスがとても多かったです。作ってもらった立場で野球をしてきましたが、これからは私たちが女子プロ野球を目指す女の子たちの未来を作り、夢を追いかけられる環境を創る立場にいるのだと、強く感じます」


▲球場で子供たちからお手紙を貰えたりすることがとても嬉しいと語るみなみ選手。

いつか、満員の球場でプレイしたい。

前半の最後では、女子プロ野球の盛り上がりにさらに拍車をかけるために、これからベイスターズができることについて、選手たち独自の目線のアイデアがいくつも出ました。


▲左から、磯崎由加里選手、加藤優選手、みなみ選手

磯崎選手
「ベイスターズさんが主催されているイベントに私たち選手を呼んでいただければ、多くの方に女子プロについて知っていただく良い機会になると思います」

みなみ選手
「私たち女子プロの選手が男子のプロ野球の始球式に行くことはありますが、それの逆はほとんどありませんよね。そういった小さいところから行動に移してみるのも良いですね」

加藤選手
「オリックス・バファローズさんとのスペシャルコラボマッチ(オリックス・バファローズ公式戦終了後に行われた、女子プロ野球公式戦)のように、ベイスターズさんの試合の後に、女子プロ野球の試合をやるのはどうでしょう? とにかく、女子プロがどれくらいのレベルでやっているか、それをまず多くの方に見て頂くきっかけを作っていくことが必要なのではと思います」

近い将来、満員の球場で声援を浴びながら試合がしてみたいと語る選手たち。ベイスターズの野球振興担当者は「ベイスターズでも女子野球に対して何か積極的にアプローチしたいと考えていたが、模索中でした。選手たちの意見を参考にしながら、今後つながりがもてるようなきっかけづくりの活動を通して、女子野球の発展に貢献していきたい」と応え、第1部を締めくくりました。

続く第2部では、茨城ゴールデンゴールズ選手兼監督を務める片岡安祐美氏と、全日本野球協会の国際担当常任理事としてすべてのアマチュアカテゴリーの国際関係業務を行う山田博子氏が、女子野球のこれまでとこれからについて話しました。

女子野球について知られていないことは、たくさんある。


▲片岡安祐美さん、山田博子さん

第2部の前半ではまず、片岡さんと山田博子さんが、盛り上がりを見せている女子野球の現状についての驚きの事実を、クイズ形式で紹介してくれました。

中でも驚きだったのは、日本の女子野球には117年の歴史があるということ。ベイスターズは今年70周年を迎えましたが、それよりも長い歴史があったとは・・。1950年代にはプロ・社会人それぞれの女子野球リーグが発足し、一大ブームを巻き起こしたそうです(60年代後半に休止)。そして、しばらく途絶えていた女子野球の火種は、片岡さんの選手としての台頭や女子プロ野球の発足などで、再び広がりをみせる様になりました。

山田さん
「実はこの10年間で、野球全体の競技人口は10万人ほども減っています。これは人口が減少しているスピードよりも早いのです。そんな中、女子野球の競技人口はガンガン伸びています」

片岡さん
「最近女子野球の人口が増えているのは、私自身も実感しています。私が小学生のときは、熊本市のなかで2人か3人しか女子がいなかったんです。でも今は、各チームに女子がいるような状況で、しかもエースの4番、キャプテンが女子であることがとても多い。それがすごく嬉しいんです!」


▲女子野球の競技人口は増加の一途。

知っていますか?マドンナジャパンの快進撃

もう一つ驚きだったのは、女子野球ワールドカップにおいて、日本代表(=マドンナジャパン)は6連覇中という素晴らしい記録を継続中ということです。日本におけるあらゆるスポーツで、6連覇している団体競技スポーツはない(山田さん談)という事で、会場からも驚きの声が上がりました。


▲女子野球ワールドカップでの快挙は継続中。第1部に出演した磯崎由加里選手(現役日本代表)も飛び込み参加でワールドカップについてお話しいただきました。

片岡選手
「女子野球を盛り上げるために、本当にたくさんの人が動いてくれたんです。改めて、すごいところでプレイさせてもらっているんだな、日の丸を背負っているんだということに気づけました。愛媛県松山市でおこなわれた2008年のワールドカップ決勝戦は、地元の方をはじめ様々な方が期待感をもって動いてくださり、1万5千人の観客の目の前で初優勝できたというのがとても嬉しかったです」

女子が野球をすることが、当たり前の世の中にしたい。

これから女子プロがさらに発展を遂げるためには、女子野球を当たり前の文化にしていくことが大事なのだと強調する片岡さん。
「女の子が野球やっているんだーという驚きではなく、普通のこととして普及させていくことが大事なのではないかと思うんです。他の競技は、女子がやっていても特に何も言われないですよね。未だに多くの人が、男の子は野球、女の子はソフトボール、という考えが根強く残っています。これからは、『男子も女子も野球、男子も女子もソフトボール』というのを文化にしなければならないなと」

「小学生の野球チームの女の子たちに、野球を始めたきっかけについて尋ねてみると、一昔前までは『父や兄がきっかけで始めた』、という回答が多かった。しかし最近では、女子野球を見て、選手たちに憧れて始めたという女子が増えてきつつある」とベイスターズの野球振興担当者も応答。


▲「きっかけは良いのですが、『なぜ』野球を始めたかは聞かないほうが良いですよね。だって、彼女たちにとっては野球をするのは特別なことではないのだから」と片岡さん。

男女関係なく、優秀な人材が活躍できる社会へ

片岡さんは現在、茨城ゴールデンゴールズという社会人野球チームで男子選手を率いて活動していますが、最終的な目標は、あくまでも女子プロの普及なのだと強調します。

「女性である私が、男性と一緒に野球チームで活躍することが、女子が野球を始めるための何かしらのきっかけになればいいなと思います。今私が行っている活動が女子野球に還元されることを願っていますし、最終的には女子野球の指導もしていきたいんです」と夢を語ってくれました。

最後に、山田さんが提示する女子野球が本当の意味で広まるための6つの条件とは。

1 優秀な人材は男女関係なく活躍できること。
2 人材育成とキャリアサポート。
3 男性指導者向け、女性アスリート指導講習。
4 47都道府県に軟式・硬式共に1クラブ1高校を目指す。
5 女子野球を国体競技に。
6 元女子野球選手があらゆる場で活躍できること。

山田さん
「特に3については、トイレや大部屋などこれまで男子向けに作られてきた環境を変えていくことが大変で、女子を受け入れられない指導者が、まだとても多いんです。女子が入ることで得られるプラスな変化よりも、マイナス面がクローズアップされてしまって。女子をいれることでこういう良いことがあるんだ!ということを提示していくことが大事だと思います」


▲女子野球を当たり前にするための道筋を語り合いました。

今後女子プロ野球をさらに盛り上げるためには?という問いに、「まずは、みなさんが女子野球を見に来てください!」とお二人は力を込めて話していました。

「まずは女子野球を知ってもらうこと、そして、そのきっかけづくりが必要だと思います。そして、続けることが大事だと思います。女子プロの競技人口がせっかくうなぎ上りに増えているのだから、選手たちがやめなくてもいい環境を積極的につくりたい。こうやってイベントで興味を持って頂けることが嬉しいです」と締めくくりました。


▲「ぜひ生の現場を見に来てください!」と片岡さん。

世界でその実力を発揮している、日本の女子野球について知ることができた今回のトークイベント。野球少女が夢をもち、社会がそれを当たり前に受け止め、応援する。そんな世界を来場者とともに想像することができました。女子野球の試合情報は以下のサイトからご覧いただけます。次は球場でプレーする選手たちに会いたいですね!

女子プロ野球についてはこちらから:https://www.jwbl.jp/
マドンナジャパンについてはこちらから:http://www.japan-baseball.jp/jp/team/woman/

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