球春、ついに来たる
指揮官が明かす“2020年のベイスターズ”
列島に梅雨前線が横たわっていようとも「春」の一字を用いたい。
巣ごもりの季節のあとに訪れるのが春ならば、間違いではないはずだ。
球春、ついに来たる。
待ちわびた真剣勝負の毎日。その始まりが、目の前に迫っている。
延期されていた開幕が6月19日に決定したことを受け、同2日に練習試合が始まった。計12戦をこなす過程で、A.ラミレス監督の脳裏に刻まれた幾人かの選手がいる。
「まずはバッターから」と指揮官は口を開いた。
「N.ソトは、打率は高くないがホームラン3本で7打点。佐野(恵太)も調子を上げてきたし、J.ロペスは打点をよく稼いでいる。でも、いちばんはT.オースティンだね。安定性が光っていた。現時点においては、完成された姿を見せてくれている」